仲泊遺跡

おきなべ

2016年07月28日 21:46



国道58号沿いにある仲泊遺跡の見学をしました。
よく通る道で、ずっと前から気にはなっていたのですが見学は初めてでした。

3500年前の貝塚時代前期の遺跡です。
崖下の岩陰に住み、貝や魚を捕って生活していた人達。
グスク以前の大昔の時代だ。

どこからこの西海岸に来て住み始めたのでしょう。
海から来たのか、山から来たのか、どこの海から来たのか、どこから山へ来たのか。
考えてもわかるはずがない。

やっぱり古いウチナーグチを話してたんだろうか。
採取や食事以外の時間は何をしてたんだろう。
子供は何して遊んでたんだろう。
2000年以上は続いた時代。

洞穴の前に座って目を閉じて当時の風景を想像してみました。
国道58号は、もちろんなくて、すぐここから海が始まっていたことでしょう。

貝や魚を捕り、焚き火をして、暮らしていく。
厳しい生活だっただろうけど、めんどうな事もなく、恵みをもたらす自然や物に畏怖し感謝する生活。
現代人とどちらが幸せなのか。
幸せってことなんて、当時の人は考えないだろうけど。
夕陽が綺麗だっただろうなあ。
落ちる夕陽を見て、何を思っていたんだろう。
時々、原始的なキャンプをしたくなるのは、祖先の記憶がそうさせているのか。

そばには石畳道がありました。
首里王府時代に国頭と首里を結ぶ主要道路だったそうです。
この比屋根坂を登って丘の上に出ます。

海洋博の開発の時に道路拡張工事により、この丘陵先端部を掘削する計画がありました。
この重要な遺跡は残すべきだという県民世論が高まって、国道は海岸線側を埋め立て迂回することになったそうです。



丘陵上は見晴らしも良く、イユミーバンタ(魚群を発見する崖上)なっています。
現代の眺望はリゾートホテルが目立ち、王府時代の人が見たらビックリすることでしょう。
でも、気持ちの良い場所でした。







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